(平成28年3月号)

介護では、ご家族をはじめ多くの職種の方々が要介護の方を支えています。 ご本人からお口の中に関する訴えがあったとき、「とりあえず口の中を覗いてみたけど、、、よく分からない」 とお困りになったことはありませんか?ご家族や介護の職に就いてまだ間もない方にとっては、 簡単なことではないかと思います。 そこで今月は、『口腔内の確認ポイント』をご紹介したいと思います。 要介護高齢者によく見られる“お口の中の問題”を把握するための簡便な確認リストです。 当院では、介護している皆様とスムーズな連携を築いて、要介護の方の日常生活が少しでも維持・改善できるよう お役に立てればと考えていますので、お気軽にお問い合わせ下さい。

あったら便利

部屋の照明では暗くて、口の中は思いのほかよく見えません。特に歯は凹凸が多く、影ができます。 また喉の奥側は死角となり見えません。ここであったら便利なものがミニライトとデンタルミラーです。簡易なものなら、どりらも100円ショップ等でも購入できて、 おすすめです。

もしかしたら、むし歯?


①歯が痛い、またはしみることはありませんか?
②黒っぽい穴があいていませんか?
③歯の根元が黒っぽくなっていませんか?
④被せ物や詰め物が取れていませんか?

もしかしたら、歯周病?


①歯ぐきが赤く腫れたり出血していませんか?
②ぐらぐらしている歯はありませんか?
③口臭はありませんか?

入れ歯の修理・作成が必要?


①バネをかけている歯に問題はありませんか?
②入れ歯の部分の歯ぐきを触ると痛がりませんか?
③口をあけると入れ歯が落ちませんか?
④入れ歯が汚れていませんか?

口腔清掃が必要??


①舌に苔のような汚れはありませんか?
②麻痺のある側に食べかすが付いていませんか?

もしかしたら嚥下に問題がある?


①食べる量が減っていませんか?
②むせることはありませんか?
③食べるのに時間がかかりませんか?


要介護の方にとって、会話と食事は特別な時間です。 介護者にとっても、食事を楽しそうに食べてくれたときは嬉しく感じます。一方、要介護度が高まるに つれて食が細くなる、または食べることができなくなることがあります。しかし口腔ケアでお口の中が すっきりするだけでも、表情が明るくなり、笑顔が見られるようになることもあります。 ぜひ要介護の方のお口の中をチェックしてみて下さい。

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