歯周病

歯周病とは

●歯を失う原因の60%以上が歯周病

歯周病は、歯の表面にプラーク(歯垢)がたまり、その中の歯周病菌が増殖することによって、歯を支える土台である歯周組織や骨を破壊します。歯ぐきや歯を支えている顎の骨などが破壊され、放っておくと最悪の場合、歯が抜け落ちてしまうことがあります。

また、自覚症状がなく、自覚症状が出たときには相当進行している恐ろしい病気です。

●歯周病と体への影響

歯周病は、口腔内に影響を及ぼすだけでなく、全身へも悪い影響を与えます。歯周病菌が血液を通じて体内に侵入すると、心筋梗塞や糖尿病といった全身疾患を悪化させるだけでなく引き起こす原因となることがあります。

妊娠中であれば早産のリスクが高まります。

●歯周病の進行状況と治療方法
歯周病の進行状況 治療方法
健康な状態
歯と歯の隙間(ポケット)もなく、歯ぐきがひきしまっている状態です。
 
軽度歯周炎
歯と歯茎の間にプラーク(歯垢)がたまって歯ぐきが腫れ、歯を磨くと出血する状態です。歯を支える骨には、まだ影響はありません。
プラークコントロール、 正しいホームケア(ブラッシング)で改善します。
中度歯周炎
歯周ポケットが形成され歯石が深部まで付着してポケットの炎症が慢性化して骨が溶け始めます。口臭もあり歯が浮いたような感じがある状態です。歯を支える骨は半分ぐらい失っています。
スケーリング&ルートプレーニング
重度歯周炎
根を支えている骨がほとんど溶けてしまい、歯がグラつく状態です。歯ぐきが下がる、膿がでるなどの症状が出てきます。歯を支える骨は、ほとんど無くなっています。
スケーリング&ルートプレーニング、歯周外科手術

自分で歯周病のチェックをしてみましょう

どれか1つでも当てはまると要注意です。

  • 歯ぐきから出血する
  • 歯ぐきが腫れている
  • 歯がムズムズする
  • 歯がグラグラする
  • 歯ぐきが下がった感じがする
  • 口臭が気になる

歯周病に一番大切なのは早期発見と予防

●プラークコントロール

歯周病の直接の原因である『歯垢(プラーク)=細菌の塊』の増殖を抑え、歯周病を予防する方法です。

歯槽骨が溶かされてしまうまで症状が進行してしまうと、治療が非常に難しく、残念ながら治療の甲斐なく歯を失ってしまう可能性が高くなります。歯周病にならないようにできるだけ早い段階で予防することが非常に重要になってきます。

歯周病の予防には、正しい歯みがきにより、直接原因である歯垢(プラーク)を除去し、増殖を抑えることが大切です。これがプラークコントロールです。

[プラークコントロールの基本ブラッシング]

歯周病予防の基本は正しい歯磨き(ブラッシング)です。歯磨きによってプラークコントロールがある程度可能です。1にも2にも正しい歯磨きが何よりも大切なのです。歯周病の原因である歯や歯の周りに付着した細菌、歯垢(プラーク)をできるだけご自身で取り除き、増殖を抑えてください。

[学園前歯科クリニックでは正しい歯磨きの指導をしています]

口の中、歯並びは一人ひとり違います、その人に適した歯磨きの仕方も一人ひとり異なるため、学園前歯科クリニックでは、患者さんにあったブラッシング法や歯ブラシを提供させていただきます。

特に毎日、または毎食後に歯磨きをしているにもかかわらずむし歯になりやすかったり、歯周病になってしまう方は、歯磨きの仕方に問題がある可能性が高いので、1度ご来院ください。

●スケーリング&ルートプレーニング

歯磨き(プラークコントロール)では取り除けない歯石、歯垢(プラーク)を除去する方法です。

歯垢(プラーク)は、時間が経てば歯磨きでは取り除くことができない「歯石」になります。その歯石に歯垢(プラーク)が付着・増殖していくことで歯周病菌歯周病が進行してしまいます。また、歯周ポケットに溜まった歯垢(プラーク)、歯石は歯磨きでは取り除くことが難しくなります。歯石・歯垢(プラーク)を歯医者で除去してもらい、再び付着しづらくしてもらう治療法がスケーリング&ルートプレーニングです。

歯周外科手術

中度、または重度歯周病などの場合は外科的歯周病手術が行われます。

●フラップ手術(歯肉剥離搔爬術)

歯周ポケットが深く「歯石/歯垢(プラーク)」を完全に除去できないような場合、歯周ポケット自体を切除した後、歯肉を歯槽骨から剥がし、歯と歯肉の間に溜まっていた「歯石/歯垢(プラーク)」を除去した後に、歯肉を元の位置に戻して縫合する手術法です。

●歯周組織再生治療

重度の歯周病になると骨が溶けてしまい、フラップ手術だけでは十分な改善を望めないケースがあります。それは骨は通常、回復、再生できないからです。ところが今日では、歯周病により破壊された歯の支持組織を再生させ、歯をできるだけ元の健全な状態に戻す治療法があります。

学園前歯科クリニックの再生治療は世界的に最も権威のあるAAP(米国歯周病学会) の推奨する最新のGTR法を取り入れています。

[GTR法]

ポケット(歯と歯肉の隙間)の内部を清掃した後に、メンブレン(再生を促すフィルム)を設置することで歯の支持組織が再生を始め、ゆっくりと成長してきます。保険外治療です。

AAP(米国歯周病学会)

その他

●マウスピース

歯周病の直接の原因ではありませんが、「歯ぎしり」をする方は、歯周病の進行が早く症状が重症化するいわれています。それは、歯ぎしりにより、歯、歯肉(歯茎)などの歯周組織に強い力が加わり、炎症を促しやすいからです。歯ぎしりをやめればよいのですが、歯ぎしりは睡眠時、無意識のうちにする行為です。そもそも自分が歯ぎしりをしていることに気づいていない方さえいるのが現実です。

「マウスピース」などの器具を使用して物理的に歯ぎしりをしないような治療を行うことができます。歯ぎしりを指摘された方、または自覚している方はご相談ください。

 

予防歯科のススメ

歯周病にならないためには、特に予防が大切です。また、治療が終わった後、二度とトラブルにならないためにも定期的に来院ください。学園前歯科クリニックでは日頃からメンテナンスをする予防歯科をお勧めしております。

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